昨今ボンズのヨタ日記では、思い出したかのようにクリエイター特集が組まれていますが、
そもそも世の中的には、クリエイターがどうとか言う前に、
「アニメって、どんなふうに作っているのか?」すら知らない人が殆どじゃないかと思ったのが、
この企画の発端。
題して……、
「アニメ制作の道!~どげんかせんといかん~」
皆さん、「原図」って言葉、知ってます?
じゃあ「マーキング」は??(犬のアレじゃないよ)
かくいう私もボンズ入社当時は全く知りませんでした。
知らないままアニメを作り始めたのです。(おそろしや)
そんな人たちのための、入門書的な意味合いも込めて、
「鋼FA」を題材にアニメ制作の流れを追ってみようかと。
まあ、ボンズではまだ誰もこういう企画やってませんしね……。(他社は知らん)
とりあえず、あまり難しい、マニアックな方向にだけは行かないように気をつけます。
真面目な話だけじゃなく、業界のウラ話なんかも混ぜて面白おかしくやっていければいいかなと。
というか、むしろ私的には「無駄話8割」方針でやっていきたい!!!
ふっふっふ…………、制作人生約6年。
現場のウラのウラまで知り尽くしたこの私・ら~の、別の意味でのマニアック体験談。
現場の顔色が青白くなる事間違いなし!「大人の事情」なんて関係ないぜ!!目指せ業界視聴率ナンバー1!!!
ちなみに今回ここで紹介するのは、あくまでボンズでの作り方ですのであしからず。
(細かい所になると各会社ごとに違ってきます)
①すべての始まり
「おい、こういうアニメやろーぜ!」―どこかの誰かがこう言い出すことで全てのアニメは始まります。
これが「企画」です。
とりあえず企画書なんかの写真をup……とも思ったのですが、
……「門外不出」と上司に却下されてしまいました…。(残念)
ここの所、早速詳しく書きたいのですが…………………、実は私もよく知りません。(オイ)
というのも、この段階の頃はとにかく「秘密」。
作品の全てが何がなんでも「秘密」厳守!
どんな作品をやるかはもちろん、作品を作ろうとしていることさえ、
余所はおろか、同じ社員にさえ言っちゃあいけない、知られちゃあいけない。
おかげで私、ボンズ社員であるにも関わらず、現場を離れた今では、
HP発表ではじめて「お、ウチこんな作品やるんだ」と知る事も多々あります。(トホホ)
そしてこの段階で動くのは、基本私なんか歯牙にもかけられないほどのエライ人達ばっかり。
(現場の人間はあんまり関係ありません。だからよく知らないの……涙)
そんな人たちが、作品の方向性などを模索しつつ、
作品への出資者や制作するアニメスタジオ、メインスタッフなどをここで決めていきます。
原作つきでもオリジナルでも、どういう感じの作品にするのか、作品の土台中の土台が
ここで形作られるワケですが、なにせ作品の姿がまったく決まってないので、
「あんな事してはどうか」「オレはこんな事をしたい」などなど、
みなさんこの頃はいろいろ夢見がちになります。
プロデューサーさんの多くは、この段階が一番楽しいらしいですね。
とはいえ、一見夢一杯で楽しそうな「企画」、
裏を返せばそれは、肝心な所が何も決まっていないシャボン玉のようなもの。
アニメ制作において最も不安定な時期でもあります。
立ち上げたはいいが、様々な「大人の事情」により、恐怖の「企画倒れ」となることも稀ではありません。
(だからこの時期は他人に作品の事言っちゃいけない)
ここで様々な障害を乗り越えつつ、なんとか放映できる算段にまで漕ぎ着けるのが企画担当者、
そして制作のエキスパートであるプロデューサーさんたちの腕の見せ所。
細心の注意でもって、なんとか作品を世に発表できるよう、道筋をつけなければなりません。
その昔、私が制作として入社したての頃、ウチの社長に、
「制作は一見作品に対して何も生み出さないように見えるけど、
例えば制作の到達点であるプロデューサーなんかは、
何もない所から作品を作るためのお金や人を集めてくる。
間接的ではあるけれど、制作も立派なクリエイターなんだよ」
……というお言葉を頂きました。(うろ覚えですが、確かこんな感じ)
「クリエイター」というと、一見特殊な技能を持った人達のみに光が当たりがちですが、
でもどんなにすばらしい作画の腕を持っていようと、どんなに素敵な演技力を持っていようと、
それを発表できる場がなければ「宝の持ち腐れ」、何の意味も持ち得ません。
そしてその環境をゼロから作り出すのが、他でもない、実は何の特殊技能を持たない「制作」なのです。
(まあ、本当は”しゃべくり”という特殊技能があるのですが)
仕事できないながらも、私が制作としてのプライドを持とうとしたのは、すべてこの言葉がきっかけでした。
次回、シリーズ②「書き起こせ!愛と哀しみのシナリオ」へつづく!(いやホントもうマジで)
(ら~)
それはある日突然置かれてた……。
わーい、グッズだ~~~!
アニプレックスさんから届きました!
いや、今までにもあったんですよ、こういうの。(日記で紹介しろって話ですが)
でも今回はそれ以上に盛りだくさん。
有難う、アニプレックスさん!いよッ、太っ腹!!このお大臣!!!
この調子で次回はドリンク剤とかクッキーとかケーキなんかが欲しい……(調子乗りすぎ)
フィギィアやカードやミニアルミトランク…
こちらは掛け時計やTシャツです。
とりあえずここにあるジャンパーを誰かに着せてみるか。
おい、そこの新人ちょっと羽織れ!
↓
モデルは今年入社の新人進行・M川。
新人らしく笑顔がフレッシュすぎる女の子です。(お見せできないのが残念)
いいかM川。
そのジャンパーには不思議な効力があり、着たものは数千倍の早さで仕事をこなす事ができるという。
本来ならン十万するところをだな、今なら特別価格、たったの5千円で…。(それはマルチ)
こちらはTシャツ。(持ってる人は入江監督)
エドとアルの2ver.あります。
う~ん、カワユスですなァ~~~。
そしてお約束のフィギィア!
みんな見事にバラバラです。(大変)
……というわけで、仕事の合間組み立てて見る事に。
う~ん、このバラバラ具合。
地上波では絶対放送できません。
まずはエド君!
凛々しい!生意気にも、とっても凛々しい!!!
男の子の生意気な凛々しさってそれだけでいいよね!
思わずデコピンしたくなっちゃいます、ク~~~ッ!!!(暴走)
弟アル君と並べ合わせて見る。
そして三バカ……じゃない、FA男三人衆!
こちらもかっちょよく決まってます!
フィギィアの割りには色数も多く、顔なんかもめちゃくちゃ男前。
ファンの女の子は必見です。
というわけで、今回は「鋼FA」グッズの紹介でした。(要は宣伝ですな)
皆さんもお目に入りましたら、是非是非お手に取って見て下さい。
しかしアニメのグッズって、見てるだけでなんかこう、燃えたぎるモノがありますなッ!
小学生の頃、お気に入りのアニメの下敷きとかノートとか欲しくてたまらなかったものです。
まあ、家が貧乏だったから買えなかったワケなんですが、
……それが今じゃ、欲しいものは金に糸目をつけずドンドン買う始末。
ホント、小汚い大人になっちまったものだ……。(遠い目)
(ら~)
どもども。
わたくし「鋼FA」で文芸&シナリオをちょこっとだけ書かせてもらっております、
ら~と申します。
「お久しぶりです」とも書いたのは、
以前「ソウルイーター」という作品で、ヨタ日記を書いていたことがあったため。
あの頃の更新滞りがちな日記を見てくれていた人、本当ご無沙汰しております。
先述の通り、「鋼FA」ではシナリオも少し書かせてもらっているのですが、
いかんせん”ぺーぺーの初心者”。
本読みでなんとか頑張ってはいるものの、いつも完膚なきまでに論破され、
打ち合わせ後、自宅のベッドで体育座りをして落ち込む日々。(でも負けない)
そんな私が手がけた4本目のシナリオ・27話が今度OAされます。
いや、本当ならこのヨタ日記で書く事なんてしないんですけど、(なんかイヤラシイですしね)
一足先に白箱を見て、マジびっくりしました……。
いや、あの、まずコンテとか演出のすごさにもビビッたのですが、
(おかげで私のシナリオが百倍面白くなっていた…汗)
何が驚いたって……とあるゲストキャラの役者さんがとてつもなく凄い人だった!!!
いやもう大物!
というか私の憧れの君!!!!!(大興奮)
思い起こせば小学生の頃…とある女神を守る聖なる闘士たちの戦いをみるため、
土曜日7時は弟と2人で必ずテレビの前にスタンばっていたあの頃…、
あまりにも毒々しい仮面に素顔を隠し、その人は現れた!
女だてらに鋭い爪で主人公を攻撃し、倒すサマはまさに圧巻。
でも仮面の下の素顔は目茶苦茶美人、そして超「ツンデレ」。
瞬く間に自分の「憧れのお姉さんランキング」1位へとのし上がった彼女。
毎日必殺技をマネし、弟と一緒に叫んでいたものです。(サン○―ク○ウ!)
そんな憧れの彼女を演じた役者さんと、まさかエンドテロップでご一緒できるだけでなく、
私が書いた台詞まで読んで頂けるなんて……まさに古川鬼神以来の大衝撃。
思わず、「凶 夢、思わぬ所で潰える」なんておみくじを引いて、
マジでヘコんでた気分もどこへなりとも吹っ飛んでしまいましたよ!(今年は前厄だ!)
いやみんな、人生って本当すばらしい。
人間、生きてるだけで何が起きるかわかりませんね!(だからみんな将来に希望持って進むんだ!)
そしてそんな大物役者さんと夢のコラボレーションを繰り広げた、
これまた大物役者さんである石塚さんがスゴイ。
これをみればもう貴方も即座にホーエンハイム萌え。
「ちょいワル」どころか、時代はまさに女房子供ほッ放らかして
10年以上もの長旅に出る「ゲキわる」親父の時代です!(地井○男も真っ青だ)
だってアナタ、あんな甘いヴォイスで耳元囁かれながらあんな事された日にゃ……、
もう「好きにして♥」と身も心も投げ出す事請け合いですよッ!(キケンだわ)
27話スタッフの皆々様方!こんなすばらしい作品に仕上げて頂き、ホントありがとうございました!!!
ああしかし、これだけいいもの見せられると、
「もっとシナリオライターとして頑張らねば…」とつくづく思ってしまいますなァ。
ああ腕が欲しい。みんなをあっといわせるシナリオを書ける腕が。
スカーみたいにくっつけて使えるモンなら、人のをもぎ取ってでも……ハアハア(血眼)。
小学生だった頃の自分…あの頃はまさか20年後、自分がアニメを作る一員になり、
しかも憧れの役者さんに自作した台詞まで読んでもらえるなんて、思ってもみなかったな…。
(ら~)