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2008.1007

【亡念のザムド】スタッフインタビュー04

こんばんは、ボンズ制作のカサオカです。
亡念のザムドもいよいよ配信が始まりましたが、ご覧頂けましたでしょうか?
これを機に、こちらのサイトも更新頻度を増やしていければと思います。

それでは本日は、監督助手の徳土大介さんのインタビューをお届け致します。

【亡念のザムド】スタッフインタビュー04
監督助手/演出:徳土大介

tokudo.jpg

―― まずは、ここまでザムドを作ってこられてどうですか?

徳土 そうですねぇ・・・・・・大変だったなぁと言うのがまずありますよね(笑)

―― (笑)まだ、これからも大変なのは続く訳ですけれども。

徳土 信じられない感じですね(笑)

―― ここからがラストスパートですよ。

徳土 皆さん頑張ってらっしゃるんで、僕も頑張らないと、と言う感じなんですが。僕なんか全然ダメなんで、もっと色々とお手伝い出来ればなぁと思うんですけれども。自分のことで精一杯って感じで・・・・・・

―― 徳土さんは各話演出などもして頂いているんですが、それとは別に監督助手の方もしていただいてます。この、監督助手と言うのは何をする役職なんでしょうか?

徳土 そうですね、僕もはっきりとは分からないんですけれども(笑)とりあえず僕が今までやってきたのは、監督がカットをチェックする前に、監督が見やすくなるように全て一度整理する、みたいな役目かなぁと思ってます。記載事項とか抜けているのを整えて、監督がカットで必要な事だけを見れるように。演出助手のような仕事を監督がやりだすと、それは監督チェックじゃなくなっちゃうんで・・・・・・。監督が見るべきことを見れるようにするために、演出さんの記載漏れとかそう言うものを出来る限り補完していくという感じかなぁとは思います。

―― 徳土さんはザムドで監督助手をされる前はガイナックスで制作進行をされてたんですよね。

徳土 そうですね。

―― どんな作品をされてたんですか?

徳土 グレンラガンは一応初めから・・・と言う程、初めからでもないんですけど、一話が回り出すぐらいからは携わっていましたね。グレンラガンは一応ずっとやってたかなぁと思います。制作としてはあまり出来た制作ではなかったですけど(笑)

―― 他作品で制作をされていた立場で見た場合、ザムドは他の作品と違ったどんな特色がありますか?

徳土 グレンラガンもそうなんですが、たくさんの人がチェックしてくれて、作品の統一を画、話の両面でコントロールしようとしている所でしょうか。どの会社、どの作品でも良いものは全てそうなのかもしれませんが。

―― 確かにそうかもしれませんね。演出から始まって、監督助手、監督、作画監督、総作画監督・・・・・・

徳土 それだけの厳重で丁寧なチェック機構を設けると言うのは凄い。監督が全てのレイアウトをチェックしているというのも凄いですよね。

―― 現在第四話まで配信されている訳ですが、第四話までで演出としてこういう所に注目して見ると面白い、というのはありますか?

徳土 話数によって見所が色々と代わってくるというのが面白いのかもしれません。一話と二話は特殊で両方併せてワンセットと言う感じなんですが、丁寧な日常芝居と派手なアクションで、日常と非日常が反転する所とかが面白いですね。三話はAパートで日常芝居を描いてBパートでアクション、と言う有る意味スタンダードなパターンになっていて安定感があります。四話になると、天心様のシーンの繰り返しなんかがあったりして、それまでとは違うパターンを見せている。同じパターンで何度も何度も繰り返すというのではなくて、話数によって見せ方が変わって行っているというのが面白いです。

―― 宮地監督の中にも、そう言う色んなパターンを入れ込んでいくという計算は有るんでしょうか?

徳土 そうですね・・・・・・かなり気を使ってらっしゃるんじゃないかと思うんですけどね。三話みたいなパターンをずっと続けているとお客さんも飽きてくるんじゃないかと。そう言う意味で。どこまでお客さんを楽しませるかというのが、宮地さんの凄さなんじゃないですかね。同じことの繰り返しではなく、いかにして面白く見せていくかって言うのを、ずっと考えている気はしますね。

―― ザムドで一番好きなキャラクターは誰ですか?

徳土 僕は汗馬が一番好きですね(笑)

―― (笑)珍しいですね。確かに良いキャラクターですが。

徳土 最高ですね(笑)

―― 最初の間はシナリオ打ち合わせにもご参加いただいてましたよね

徳土 そうですね、忙しくなるまでは。

―― 宮地監督のシナリオに関する取り組みと言うのは、ご覧になっていて如何でしたか?

徳土 いや、凄かったですね。映画とか演劇に対する知識も膨大で、こんなにも綿密に組み立てていくのか、と。初めに立ち合わせていただいた時は驚きましたね。話されている内容も凄くハイレベルで、これは凄い所に来てしまったな、と(笑)それでいて、いかにして面白く見せるか、と言う事にも十分気をつけている。毎回、面白いなぁと思って、半分読者の気分になってましたね(笑)

―― 現在配信中の話数としては、第四話が徳土さんの担当話数ですけれども、ここが注目点、と言うのはありますか?

徳土 4話か・・・・・・・・4話は天心様ですかね(笑)奥村さんの仕事がとにかく凄かった感じです。後は、冒頭の戦闘シーン、初めてASPスーツが出て来るところですね。アクションが言うまでも無くカッコイイので、見所だと思います。

―― では、最後にザムドをご覧頂いている視聴者の方に何かメッセージをお願いします

徳土 監督が台詞や表情、動きにこめた感情やテーマのようなものを注意して見ていただけると、作品の本当の良さの様な物がジワっと見えてくるのかな、と思います。何回見ても新しい発見が有ると思いますし、どんどん面白くなってくると思います。

―― ありがとうございます。以上、監督助手の徳土大介さんでした。